3月20日(火)
マタイの本番の日です。
居候していた同級生がシンガポールに帰る日でもあります。
そしてカウンターテナーとして正式にデビューの日になってしまいました(笑)。
自然にすんなりペテロの気持ちになることができました。
後悔の数は人に負けない自身があるので(笑)。
ありったけの懺悔の気持ちを注入したので、アリアを歌っている間ずっとペテロの気持ちを歌っていたわけではないですが、誰もがペテロと同じ状態になりえますし、過去になった方もおられると思うし、また懺悔がまったく必要ない人はこのようにいないでしょう。
いつも歌っていたキリエの経験が生かされたと思います。
そして最後のバスのアリアでアクシデントは起きました。
人間の生まれながらにして持っている原罪が浄化されるこの受難曲の主題が語られるこの曲で、イエスの死によってあがなわれた罪が消えないまま曲が始まってしまったので、僕は上で突っ立ったまま黙っているしかなかったのです。
幸いに曲の途中で浄化されたので中間部分から歌いだしました。
でも後悔しました。
それでも歌いだしておけばよかったかなと。
あとで指揮者に謝罪に行きましたが、いまだに自分の判断が正しかったかどうか分かりません。
いずれにせよいい経験をさせていただきました。
多くの方が来てくださりました。
親戚、友人もたくさん来てくれました。
そしていい共演者に恵まれたと思います。
チャンスを下さった東京オペラ協会に感謝いたします。